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睡眠時無呼吸症候群

睡眠時無呼吸症候群の原因|高血圧との関係について解説します

2023.02.07

睡眠中の無呼吸状態は血圧を上昇させるっていうけど…。本当なの? このような疑問にお答えします。 この記事では、「睡眠時無呼吸症候群と高血圧の関係」について解説していきます。後半部分では「高血圧を放置するリスクと合併症」についても解説しておりますので、ぜひ最後までお付き合いくださいね。

【目次】
睡眠時無呼吸症候群の原因|高血圧について解説する前に
睡眠時無呼吸症候群の原因|なぜ無呼吸だと高血圧になるの?
睡眠時無呼吸症候群の原因|そもそも高血圧とは?
睡眠時無呼吸症候群の原因|本態性高血圧と二次性高血圧について
睡眠時無呼吸症候群の原因|痩せ型の方でも高血圧になります
睡眠時無呼吸症候群の原因|治療抵抗性高血圧とは?
睡眠時無呼吸症候群の原因|高血圧を放置するリスクと合併症について
睡眠時無呼吸症候群の原因|高血圧の治療について
睡眠時無呼吸症候群の原因積極的に検査しましょう

睡眠時無呼吸症候群の原因|高血圧について解説する前に

はじめに「睡眠時無呼吸症候群」について解説します。睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)とは、睡眠中に何度も呼吸が止まったり、浅くなったりして体の低酸素状態が発生する疾患。医学的な定義では、無呼吸の状態が7時間睡眠の間に30回以上。もしくは1時間の中で5回以上起こっていれば「睡眠時無呼吸症候群」となります(※気道の空気の流れが10秒以上止まることを「無呼吸」と言います)。なお、睡眠時無呼吸症候群は大きく3つのタイプに分類されます。詳しくは「睡眠時無呼吸症候群の原因について解説しているサイト」に記載しておりますので、ご興味のある方はご覧ください。

※睡眠時無呼吸症候群は(Sleep Apnea Syndrome)の頭文字を取ってSAS(サス)とも呼ばれております。

睡眠時無呼吸症候群の原因|なぜ無呼吸だと高血圧になるの?

無呼吸状態から呼吸が再開される際、体は寝ている状態です。しかし脳は覚醒反応という起きた状態になります。そのため、睡眠が一時的に中断され、本来優位であるはずの副交感神経に代わって交感神経が働き、その結果、血圧が上昇していきます。こうして、睡眠時無呼吸症候群は「無呼吸」と「呼吸再開」を繰り返し、短期覚醒によって急激な血圧変動が持続されていくのです。詳しくは「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」、もしくは「睡眠時無呼吸は高血圧の原因になります」をご覧ください。

 

睡眠時無呼吸症候群の原因|そもそも高血圧とは?

白と黒のデジタル デバイス

高血圧とは、運動したときなどの一時的な血圧上昇とは違い、安静時でも慢性的に血圧が高い状態が続いていることを指します。具体的には「収縮期血圧が140mmHg以上」「拡張期血圧が90mmHg以上」の場合をいい、どちらか一方でもこの値を超えていると高血圧と診断されます。高血圧は自覚症状がほとんどありません。しかし放置してしまうと心疾患や脳卒中など生命を脅かす病気につながるため「サイレント・キラー」といわれております。

 

睡眠時無呼吸症候群の原因|本態性高血圧と二次性高血圧について

高血圧には「本態性高血圧」と「二次性高血圧」があり、それぞれで原因が異なります。
順番に原因を解説しますので、下記をご覧ください。

フラットスクリーンモニターをオンにしました

<本態性高血圧(ほんたいせいこうけつあつ)>

本態性高血圧とは高血圧となる基礎疾患をもたない、原因が明らかでない高血圧をいいます。高血圧症の85~90%は本態性高血圧といわれており、もともと高血圧になりやすい体質や、塩分の摂り過ぎ、肥満、過度の飲酒、運動不足、ストレス、喫煙などが原因で発症すると考えられております。なお、本態性高血圧の患者さんにSASを合併する比率は約30%といわれております。詳しくは「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」をご覧ください。

<二次性高血圧(にじせいこうけつあつ)>

二次性高血圧とは、体質・遺伝・環境・加齢によって発症する本態性高血圧とは異なり、ある特定の原因がある高血圧をいいます。二次性高血圧の原因としては、腎臓性、副腎からのホルモン分泌、甲状腺機能亢進、大動脈弁狭窄、睡眠時無呼吸症候群、薬剤副作用など様々な要因が考えられております。

 

睡眠時無呼吸症候群の原因|痩せ型の方でも高血圧になります

SAS患者様は「肥満の人が多いから高血圧になりやすい」と想像されている方が多いと思いますが、実際には違います。同じ体重で健康な人とSAS患者様を比較した研究によると、SAS患者様の方が2倍高血圧になりやすいというデータが出ています。ですので、痩せているからといって安心してはいけません。一般的にSAS患者の50~90%に高血圧が合併するといわれていますので、十分にご注意くださいね。「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」でも同様のことを述べております。

 

睡眠時無呼吸症候群の原因|治療抵抗性高血圧とは?

睡眠時無呼吸症候群によって合併する高血圧の中でも、特に高い確率で併発することが明らかとなっているのが「治療抵抗性高血圧」です。治療抵抗性高血圧とは、生活習慣の改善に加え3剤以上の種類の異なる降圧剤を内服しても目標血圧に達しない場合をいいます。治療抵抗性高血圧は他の高血圧患者と比べて、脳卒中や脳梗塞、心臓発作による死亡リスクが高く、投薬だけでは改善が見込めないため、日常生活の改善で血圧を下げる療法が必要となります。糖質や塩分、アルコールの摂取を控えたり、適切な運動で体重をしっかりと管理したりといった地道な努力が大切ですよ。「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」や「睡眠時無呼吸症候群と高血圧の関係について解説しているサイト」でも同様のことを述べておりますよ。

 

睡眠時無呼吸症候群の原因|高血圧を放置するリスクと合併症について

笑顔の女性に血圧を測定する医師。 ストックフォト

高血圧の状態が長く続くと、動脈の壁に負担がかかって確実に動脈硬化を進行させます。その結果、様々な合併症を起こしてしまい、命に関わる重篤な疾病の「罹患リスク」及び「死亡リスク」を高めてしまうのです。高血圧症の合併症には以下のようなものが挙げられます。

【高血圧の合併症1】心筋梗塞

心筋梗塞とは、心筋に血液と酸素を送る冠動脈が動脈硬化で硬くなり、心筋に血液を送ることができない状態になることです。これにより、心筋が酸素不足に陥り壊死を起こしてしまう状態をいいます。心筋梗塞は日本人の死亡原因の上位に挙げられている疾患で、突然死の原因にもなり得る、恐ろしい疾患の一つです。なお、心筋梗塞については「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」でも取り上げておりますよ。

【高血圧の合併症2】閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)

閉塞性動脈硬化症とは、手足の血管に起こる動脈硬化です。重症化すると手や足が潰瘍・壊死に至り切断することもあります。この病気は、特に50歳以上の男性に多く、肥満・高血圧・糖尿病などが原因といわれています。

【高血圧の合併症3】脳出血

脳出血とは、脳に張り巡らされた血管に障害が起こる病気で、多くの場合は激しい頭痛を伴い、半身の麻痺などが起こります。脳出血の直接の原因は、文字通り「出血」。脳の血管が破れて血液があふれ出し、固まって「血腫」となって周囲を圧迫。その結果、脳細胞を破壊して様々な症状を引き起こします。

【高血圧の合併症4】脳梗塞

脳梗塞とは脳の血管が突然つまって血流が途絶え、脳の細胞が死んでしまう病気です。早期に適切な治療を受けないと後遺症をきたしたり、死亡してしまう可能性があります。脳梗塞には血管のつまり方によって、ラクナ梗塞、アテローム血栓性脳梗塞、心原性脳塞栓症の3種類に分けられます。なお、脳梗塞については「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」でも取り上げておりますよ。

【高血圧の合併症5】くも膜下出血

くも膜下出血とは、くも膜と呼ばれる「脳表面の膜」と脳の空間に存在する血管が切れて起こる出血です。くも膜下出血の症状は、突然激しい頭痛が起こるため「バットで殴られたような痛み」と形容されます。くも膜下出血は、約30パーセントの人は治療により後遺症なく社会復帰します。しかし約50パーセントは初回の出血で死亡するか、病院にきても治療対象とならず、残り20パーセントでは後遺障害を残します。

【高血圧の合併症6】大動脈瘤

大動脈瘤とは、大動脈の血管壁の一部が正常な径の1.5〜2倍以上に拡張し、コブ状に膨れ上がった状態のことをいいます。大動脈瘤を治療せず放置していると、破裂し、死に至ることもあります。

【高血圧の合併症7】眼底出血

眼底出血とは目の奥にあり、光を感じ取る役割をもつ眼底:網膜の血管の障害から出血を起こす状態です。網膜の血管病変は脳の血管の状態を表しているともいわれ、眼底に病変があれば脳出血・脳梗塞に特に注意が必要です。

 

睡眠時無呼吸症候群の原因|高血圧の治療について

高血圧の治療には、非薬物療法と薬物療法があります。非薬物療法とは、食事(特に減塩)、運動など、生活習慣の改善による治療です。軽度の高血圧であれば、生活習慣の改善のみで治療します。しかし非薬物療法を行っても高血圧が続く場合は、薬物療法を行います。薬物療法の目的は、高血圧を改善して、臓器障害や合併症を予防することです。したがって患者様の年齢、糖尿病などの合併症、臓器障害の有無などを考慮に入れ、医師が総合的に判断します。もちろん、薬物療法を行いながら、引き続き非薬物療法を継続することが重要になりますよ。「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」でも同様のことを述べております。

睡眠時無呼吸症候群の原因積極的に検査しましょう

目を覚ました後、ベッドで伸びる幸せな女性。幸せな若い女の子は良い一日を迎えます。 ストックフォト

睡眠時無呼吸症候群は極めて危険な病気です。単なる睡眠障害ではありません。最悪の場合、脳卒中や心筋梗塞などの合併症を引き起こし、突然死に至る恐れもあります。ですから、睡眠時無呼吸症候群の症状が疑われる場合は放置せず、速やかに検査を受けましょう。「睡眠時無呼吸症候群と高血圧について解説しているサイト」や「睡眠時無呼吸症候群と高血圧の関係について解説しているサイト」でも同様のことを述べておりますよ。

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